2021.12.02お知らせ

こだわりの生産者pick up! ~鮮度抜群!甘くて実が詰まったブロッコリーを栽培する農家さん~

こだわりの生産者pick up!
~鮮度抜群!甘くて実が詰まったブロッコリーを栽培する農家さん~

株式会社ベイシアのNews Letter「こだわりの生産者pick up!」では、生産方法や商品開発に関する取組み、そしてこれからの夢など、生産者の方々にその商品に込めた想いや具体的なこだわりポイントについてうかがいます。

 

新鮮で甘いブロッコリーを栽培

今回、お話を伺ったのは、埼玉県深谷市で鮮度抜群、実の引き締まったボリューム満点なブロッコリーの生産を行う遠藤剛さん。

遠藤さんの祖父が戦後に開拓団として深谷に来たことがきっかけで兼業農家として農業を始められ、以後、お父様、遠藤さんと続いてきました。遠藤さんは農業を始めて15年、畑や雇用を広げながら現在に至ります。当社では、遠藤さんのこだわりに共感して仕入れを始め、いまではブロッコリーやとうもろこし、葉生姜を納入いただいています。照れながらも温かいまなざしで語る様子がとても印象的な遠藤さんにお話を伺いました。

 

ブロッコリーの名産地 埼玉県深谷市の農家さん

ブロッコリーの産地として名高い埼玉県。生産量は北海道に次ぐ全国第2位を誇る名産地です(2020年)。さらに埼玉県の中でも遠藤さんの農場がある深谷市はブロッコリー栽培が非常に盛んな地域。深谷市は関東ローム層地帯にあり、火山灰が粘土化してできた土壌がブロッコリー栽培に適しています。甘みが強く、みずみずしさと茎まで食べられる柔らかいブロッコリーが育ちます。そんな深谷市に遠藤さんの畑があり、秋冬ブロッコリーだけで10町歩(約10ヘクタール)の広さを誇ります。取材に訪れた日は雨上がりの晴天で、畑一面がブロッコリーの鮮やかな緑色できれいに覆われていました。

こだわり際立つ丁寧な栽培

まずはブロッコリー栽培のスタートとなる苗づくりからこだわります。野菜の世界では「苗半作(なえはんさく)」と言われ、苗で半分決まるのだとか。種蒔きから自分たちで行い健全な苗に育つよう手をかけて栽培をしていきます。まさに子育てそのものです。さらに、土づくりにもひと工夫。有機農法として栽培時には堆肥を使っています。地元の鶏卵場から仕入れる堆肥には完熟された鶏糞が使われており、土に混ぜて使用しているそう。また、畑の位置によっても泥質が異なるので、畑の位置を変えながら栽培を行っています。「これは経験で見極める」と遠藤さん。ブロッコリーが良く育つ状況や環境を整えながら丁寧に栽培を行っている遠藤さん、職人としてのこだわりが光ります。

ブロッコリーの収穫時には誰もが収穫目安がわかるようオリジナルの輪を使って収穫。慣れてくるとパッとわかるようになるようでセンスが大事だそう。奥が深いです!

鮮度が一番のブロッコリー

「鮮度が第一」と語る遠藤さん。収穫したブロッコリーをいかに鮮度の良い状態でお店まで届けるか、遠藤さんならではの鮮度への強いこだわりがあります。

収穫は日が昇る前の4時くらいからスタート。収穫したてのブロッコリーは、すぐに水をかけて冷やしこみを行い、その後、芯温までしっかりと冷やせるように出荷まで低温冷蔵庫で保管します。そうしたひと手間を加えることで、新鮮なままお店に届けることができるのです。

さらに出荷形態にもひと工夫。一般的にブロッコリーは軸を落とした状態で段ボールに入れて出荷されますが、遠藤さんのブロッコリーは軸がついたまま風通しの良いコンテナに入れて出荷します。鮮度を維持し、さらに軸に守られてきれいな形状のままお店に届きます。だからこそ遠藤さんのブロッコリーは、形が整っていてつぼみが詰まったボリューム感あふれる新鮮なブロッコリーなのです。
遠藤さんのブロッコリーには、「より良いものを届けたい」という熱い想いがたっぷり詰まっています。

一番いい肥料のために

遠藤さんは、日々、仕事への効率も重要視しながら栽培を行っています。かつて、とある方から「野菜にとって一番いい肥料はなんだか知ってるかい?」と問われた遠藤さん。「人の足跡だよ」という答えに非常に納得がいったそう。遠藤さんは、しっかりと「足跡」を残しながら畑を歩いて作物の状態をよく見るようにしており、野菜の管理の時間を大切にしています。だからこそ、効率良く仕事を進めながら管理の時間を作れるようにしているのだとか。機械も積極的に導入しながら、捻出した時間で草むしりや他の作物などの管理にも手が行き届くようにしています。

作物のことをとことん考え抜いて栽培を行う遠藤さんの姿勢には感服いたしました。

遠藤さんの農園の皆さん直伝!
~おすすめの貯蔵方法&おすすめの食べ方~

・おすすめの貯蔵方法
新聞紙にくるんで冷蔵庫で保管。横にせずにつぼみの部分を上に向けて立てて置きましょう。

・おすすめの食べ方
何といっても塩ゆでブロッコリーが一番。マヨネーズをかけてしょうゆやポン酢をかけて食べるのがおすすめ。また、ブロッコリーのフライは止まらないおいしさ!パン粉の中に粉チーズをたっぷり入れた衣を、房に分けた生のブロッコリーにつけてただ揚げるだけ!粉チーズをたくさん入れて粉チーズが焦げるくらいまで揚げるのが良いそうです。

その他、アヒージョ、炒め物、離乳食など活用の幅は様々。ブロッコリーのポテンシャルはもちろん、遠藤さんのブロッコリーの鮮度が加わってさらに甘くておいしいのです!

遠藤さんのこれからの夢

これからの農場を任せていける「人材育成」に力をいれていきたいと遠藤さん。農場を取り仕切る立場として従業員ひとり一人をしっかり見ながら「適材適所」を心がけているそう。「色々な人と一緒に仕事をするのは心強さを感じる」と遠藤さん。野菜へも、そして人へも遠藤さんの優しさと愛情が込められています。

さらに、これからの農業の行方をまっすぐに考えています。農業の世界でも高齢化が進行する中でいかに若い世代が農業の未来を創っていくか。そのためには、「もっと農業の魅力を伝えていかなければならない」と語ってくださいました。

こうした遠藤さんの温かく情熱的なお人柄があるからこそ、おいしい野菜ができるのだなと実感しました。これからも農業界を牽引しながら、こだわりの詰まった野菜をたくさんのお客様に届けてくださるのを楽しみにしています!