潜入!あの商品のおいしさに迫る!
~こだわりの梅の生産現場を訪ねて~
当社で販売するこだわりの商品の“生産の現場”に伺ってレポートする「潜入!あの商品のおいしさに迫る!」。今回は梅の名産地である奈良県と和歌山県を訪ね、愛情を込めて梅を育てる農家さんの仕事や鮮度の良いおいしい梅がお店に届くまでのこだわりを紹介します。
梅の名産地を訪ねて
当社ではお客様に旬の梅のおいしさを存分に楽しんでいただきたいという想いから、収穫時期の異なる品種や産地をリレーしながら仕入れを行っています。今回の取材では、6月上旬頃に南高梅・古城梅を仕入れる和歌山県、6月中旬から下旬にかけて南高梅を仕入れる奈良県を訪れました。
まずは奈良県西吉野の産地へ赴き、現地の生産者さんにお話を伺いました。この地域は、梅と柿の生産が盛んな地域。天気はあいにくの雨でしたが、雨露に濡れた梅の実と葉っぱの鮮やかな緑が映えて、非常に趣深い風景でした。
まずは奈良県西吉野の産地へ赴き、現地の生産者さんにお話を伺いました。この地域は、梅と柿の生産が盛んな地域。天気はあいにくの雨でしたが、雨露に濡れた梅の実と葉っぱの鮮やかな緑が映えて、非常に趣深い風景でした。
奈良県で伺った細やかで丁寧な梅栽培
お話を伺ったのは、梅栽培20年以上、西吉野梅部会部会長の岡田正俊さん。穏やかな笑顔で優しい雰囲気がとても印象的な方です。
梅栽培の1年は剪定から。12月~1月にかけて丁寧に木を切ります。岡田さんは、低樹法栽培にこだわり、伸びすぎないように高さを調整しています。それにより日当たりが調整でき、収穫時の作業もしやすいのだとか。その後は2月と5月に肥料を与え、収穫後の9月も含めると年3回に。肥料は有機肥料を使用しています。また水が実の大きさを左右するため、天候や梅の様子を見て、水やりの量やタイミングを緻密に測っているそうです。
そうして6月の収穫を迎え、一つ一つ、手もぎで収穫します。実の熟度や大きさを見極めながら、1本の木から2~3回に分けて収穫します。
梅は自然に木になる、と思っていた私。細やかで丁寧な栽培にとても驚き、職人のなせる業に感服しました。
梅栽培の1年は剪定から。12月~1月にかけて丁寧に木を切ります。岡田さんは、低樹法栽培にこだわり、伸びすぎないように高さを調整しています。それにより日当たりが調整でき、収穫時の作業もしやすいのだとか。その後は2月と5月に肥料を与え、収穫後の9月も含めると年3回に。肥料は有機肥料を使用しています。また水が実の大きさを左右するため、天候や梅の様子を見て、水やりの量やタイミングを緻密に測っているそうです。
そうして6月の収穫を迎え、一つ一つ、手もぎで収穫します。実の熟度や大きさを見極めながら、1本の木から2~3回に分けて収穫します。
梅は自然に木になる、と思っていた私。細やかで丁寧な栽培にとても驚き、職人のなせる業に感服しました。
「思い通りにいかない」大変さとやりがい
「毎年思い通りにいかないから難しい」と話す岡田さん。雨が欲しいときに降らない、日照りで実が焼けてしまう、授粉が思うようにできないなど、自然が相手では思い通りになりません。先祖代々築いてきた技術を大切にしながら、土や苗木、剪定など、あらゆる面でおいしい梅を追求し続けている岡田さんの情熱には驚かされました。
岡田さんは「大変だけど思い通りにいかないところにやりがいを感じる」と言います。さらに「いい梅で消費者の人に喜んでもらいたい」と話す岡田さんの笑顔と温かなまなざしからは、梅栽培への情熱と同時に、お客様への愛情を感じました。
岡田さんのこだわりの詰まった梅をこれからも楽しみに待っています。
岡田さんは「大変だけど思い通りにいかないところにやりがいを感じる」と言います。さらに「いい梅で消費者の人に喜んでもらいたい」と話す岡田さんの笑顔と温かなまなざしからは、梅栽培への情熱と同時に、お客様への愛情を感じました。
岡田さんのこだわりの詰まった梅をこれからも楽しみに待っています。
日本一の梅の産地 和歌山県
続いて訪れたのは、梅の収穫量日本一の和歌山県。昭和40年から令和3年まで57年連続全国第1位で、現在、日本全体の収穫量の約7割を占めています。その和歌山県の中でも、生産量日本一、南高梅発祥の地として有名な「みなべ町」へ。この地域で行われている農業システムは世界農業遺産にも認定され、梅が文化として根付いています。
取材で訪れた5月末は木々に色づいた完熟梅がたくさんなっていました。青空に緑の葉と黄色・オレンジに彩られた梅の実が映えて、とてもきれいです。みなべ町は平地が少なく、梅林の多くは山の斜面にあります。収穫量が多すぎるために、地形を活かした収穫方法にもひと工夫。通常、完熟してから収穫する南高梅は、落下すると傷がついてしまいますが、斜面にネットを張ることで、落下しても傷がつきにくく、見た目にもきれいな梅を効率的に収穫できるそう。
しかしどこを見ても梅林ばかり、みなべ町恐るべしです。
取材で訪れた5月末は木々に色づいた完熟梅がたくさんなっていました。青空に緑の葉と黄色・オレンジに彩られた梅の実が映えて、とてもきれいです。みなべ町は平地が少なく、梅林の多くは山の斜面にあります。収穫量が多すぎるために、地形を活かした収穫方法にもひと工夫。通常、完熟してから収穫する南高梅は、落下すると傷がついてしまいますが、斜面にネットを張ることで、落下しても傷がつきにくく、見た目にもきれいな梅を効率的に収穫できるそう。
しかしどこを見ても梅林ばかり、みなべ町恐るべしです。
見た目・品質にこだわる梅
ベイシアで取り扱っている和歌山県産の梅を集荷、選別している柏木さん。各農家さんで収穫された梅はサイズの大小があるため、柏木さんの選果場では集荷した梅を再度機械にかけて改めてサイズごとに選別し、箱詰めをしています。選別する目は真剣そのもの。梅は見た目のきれいさや質感が非常に重要なので、まさにいいものだけ仕入れるプロの仕事です。
またお客様に満足いただくには何より品質が重要です。キズの有無や色を見ることはもちろんのこと、何より鮮度が命となる梅。色づき方で用途も変わるため収穫後の温度管理には細心の注意を払います。箱詰めの工程ではベイシアで販売している梅ならではの取り組みも。鮮度劣化を防ぐ効果のある専用の内袋を使用し、鮮度を保った状態で店舗まで届ける工夫をしています。
またお客様に満足いただくには何より品質が重要です。キズの有無や色を見ることはもちろんのこと、何より鮮度が命となる梅。色づき方で用途も変わるため収穫後の温度管理には細心の注意を払います。箱詰めの工程ではベイシアで販売している梅ならではの取り組みも。鮮度劣化を防ぐ効果のある専用の内袋を使用し、鮮度を保った状態で店舗まで届ける工夫をしています。
輸送にもひと工夫
問屋さん、配送業者さんにご協力いただきながら、輸送時にも鮮度管理の工夫を凝らしています。品質・鮮度を維持できるよう電場機能付きのトラックで輸送。水分子を微細振動させて、0℃~-4℃の氷点下領域でも凍結しない環境をつくることにより、食材の酸化や菌の増殖を防ぎ新鮮な状態のまま保存できます。
産地から鮮度そのままに店頭まで運ぶための技術も導入し、お客様に良い梅をお届けしています。
産地から鮮度そのままに店頭まで運ぶための技術も導入し、お客様に良い梅をお届けしています。
梅産業の可能性の広がりを実感
今回の取材を通して、梅はこれからさらに可能性の広がる食材であると実感しました。収穫シーズンは短いものの、その短期間で多くの人々を引き付ける魅力と盛り上がりのある食材です。梅干しやジュースの他にも可能性を広げる楽しみ方も何かあるのではないか、と柏木さん。「梅仕事」を楽しんできた世代はもとより、若い世代の方たちにも受け入れられる商品がさらに増えていくといいな、と取材陣一同、これからの可能性に想いを馳せました。ふんわりとした甘さ、遠くに感じる酸味が合わさった梅の香りに包まれ、幸せいっぱいの取材でした。たくさんのお客様にベイシアで仕入れているこだわりの梅を使って「梅仕事」を楽しんでほしい、そして梅の魅力を知ってほしいと改めて感じ、帰路につきました。
梅生産の現場で聞いたおすすめの「梅仕事」
南高梅のおすすめは、完熟梅であれば梅干しや梅ジャム、とろっとした梅ジュース、梅酒など。青梅は梅酒や梅ジュースといった用途で使い分けるのがおすすめ。お好きな用途でお楽しみください。
梅酒を作るなら定番はホワイトリカー。さらにはブランデー・泡盛まで幅広く楽しめます。冷凍すると生梅よりも短い期間で出来上がります。1年かけて楽しむという方もいれば、2~3年かけて熟成させてとろっとした味わいを楽しむ方も。研究しながら楽しんでみてはいかがでしょうか。
編集後記
かく言う私は、恥ずかしながらこれまで「梅仕事」に触れたことがありませんでした。今回、実際に産地に赴き、梅の生産の現場に関わる方々のお話を聞く中で、すっかり梅の奥深さに魅了された私。早速、やってみました「梅仕事」。へたを取ってしっかり洗って、瓶に氷砂糖とブランデーを入れて。あとは時折、揺らしながらじっくり寝かせて完成を待つのみ。難しいと思っていたけど、意外と手軽だと実感。そして何よりも出来上がりが楽しみすぎて何度も覗いてしまう私・・・。ただいま梅冷凍中なので、暑い夏の到来に向けて、梅ビネガー、梅ジュースと一気に挑戦してみます。